4月6日 離任式でした。

一度ここでも書いたことがあったと思いますが、私は午前中、塾に来る前の時間を使って、市内の公立中学校で非常勤講師の仕事をしています。今年の3月まで同じ学校で勤めさせて頂いたのですが、今回、別な学校に異動することになりました。

非常勤講師としては初めての赴任校でもあったので、緊張や不安、期待と希望の入り混じった不思議な気持ちで、初めての日に校門をくぐったことを今でも覚えています。塾と学校とでは、教え方はもちろん、生徒への接し方も何もかもが違います。塾では当たり前にしていたことが学校ではできなかったり、塾ではできないことが学校ではできたり、二つの場所で違う『教育』を体験できたことは、自分にとってかけがえのない経験になりました。また、自分ににとってとてもうれしかったことは、先生方が自分を温かく迎えてくれたことです。自分は塾の先生という立場上、学校の先生からはあまり良く思われないだろうな、と思っていました。しかし、自分が赴任した先の中学の先生方は、自分の塾の話を興味を持って聞いてくれ、色々なアドバイスまでしてくれました。そして、学校行事にも声をかけてもらい、様々な行事にも参加させて頂くことができました。

生徒にも多く助けてもらいました。廊下などで会うと、声をかけてくれ、色々な話をしてくれました。学校での授業は挑戦の連続でしたが、生徒は実に見事に期待にこたえてくれ、立派な作品を仕上げ、毎年成長する姿をみせてくれました。

生徒の成長と、日々の授業でのやりとりが、どれだけ自分に自信と勇気をくれたか。本当に感謝しても感謝しきれないです。


私は『学校』という場所が大好きです。そして『先生』という存在が大好きです。

私は学校が嫌いだから塾の先生をしているわけではありません。学校では理想とする教育ができないから塾の経営に携わっているわけではありません。とにかく『学校』が大好きで、『先生』が大好きなのです。

NEOの『顧客』は誰なのか、と考えたことがあります。「生徒」や「保護者」のかたはもちろんですが、私は、『学校』や『地域社会』もNEOの顧客であると考えます。『NEO』という企業を通してなんらかの恩恵を受けるものが『顧客』であるとするならば、私たちの活動が、地域社会や、生徒が通う学校のためにもなっていたいと思うのです。というよりも、そういう塾を私は作りたくて、NEOで働いているのだと思います。

学校が大好きだから、先生が大好きだから、そのサポートをしていきたいと思うのです。学校という現場の中では、どうしても難しいアプローチもあります。学校生活を送る、社会生活を送る土台になる力を塾でそだてることができれば、と思うのです。

ですので、NEOでは単に成績をあげるだけ、点数をとらせるだけのアプローチを極力避けます。それは、学校や社会、生徒や保護者のかたにとって、利益にならないと考えるからです。

今回、学校で働くことができたことで、そのような塾の立ち位置もしっかりと自分のなかで形作ることができました。離任式の日、校長先生とお話をしたのですが、NEOの考え方に賛同してくれ、「応援してるよ!」と言ってくれたことがとてもうれしかったです。いつか、その御恩を果たしたいところです!!


離任式では、たっぷり10分以上壇上で話をさせてもらいました (笑)

非常勤という身の上でありながら、そのような場を用意してくれたことがとてもうれしかったです。

話は「何があっても笑顔で『ありがとう』を言おう」という話をしました。

私自身、今回の異動を最初は受け止められませんでした。悔しくて泣きました。

しかし、その決定を呪っても何も始りません。

この決定のおかげで、すばらしい離任式に立たせてもらえ、多くの先生から温かい言葉をもらい、生徒からもたくさんのかけがえのないものを受け取りました。だから、この決定にも『笑顔でありがとう』だ!と思ったのです。

中学校の時、その当時私の塾の先生だった平野先生から、『人生の目的は自己完成にあり。すべての苦しみは自己完成のための動機である』という言葉を頂きました。

その言葉のおかげで私は、どんなことがあっても、それを成長の糧にして、毎日を楽しく生きて来れたと思います。

だから、離任式では、そのような言葉を生徒に残したいと思ったのです。

どんな出来事にも意味があると、私は考えます。というよりも、どんなことにも意味を見出し、そこから何かを学ぼうとする姿勢、そして、そこに深い感謝が伴えば、人はどんな環境にいても、どんな状況に置かれても、楽しく生きることができるのではないか、と思うのです。

そんなメッセージを、自分みたいな若輩者が言うのはおこがましい限りですが、力いっぱい壇上で話せて、とても嬉しかったです。

スピーチの後の生徒会長の話にも涙があふれました。「ありがとう」の一言を力を込めて言ってくれたのです!!

また、素敵な花束ももらいました。書写の授業の時、いつも荷物を運んでくれ、最後の授業では絵を書いてきてくれプレゼントしてくれた生徒からでした。生徒たちには、本当にたくさんの力を貰って、自分の授業はなりたっていたので、自分が花束を贈りたいくらいでしたが、本当に嬉しかったです。

最後は、壇上を降りて、生徒たちの間を通って退場するのですが、ここで涙腺崩壊!!!

壇上では結構我慢していたんですが、いざ生徒たちの顔を間近でみたら堪えきれませんでした!!

泣きながら、生徒たちに抱きつきまくって、生徒たちもビシビシと激励してくれ、先生たちとアツい握手を交わし、ぐちゃぐちゃになりながら体育館を後にしました。

その日が高校の入学式だった卒業生も駆けつけてくれました。彼女たちの成長を見ることができたのも、とてもいい経験になりましたし、自分の、そしてNEOでの教育への自信につながりました。

本当に、本当に、ありがとうございました!!



そんないろんなものを受け取ることができた離任式でした。

この経験を力に、NEOで、新しい学校で、より一層がんばりたいと思います!!!

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